糖尿病内科

糖尿病

糖尿病の内服薬は、進歩が著しく、新しい薬がどんどん開発されています。

インスリンも、すばやく効く超速攻型や、じんわり効く持効型などが開発され、内服薬との組み合わせなど、選択肢が広がっています。

ただ、最も大事なのは、患者さん御本人の意識であり、食事・運動療法であるのは、変わっていません。それを補う形で各人にあった内服薬、インスリンを用いていきます。

一緒に、じっくりとコントロールをしていきましょう。

 

健診で、血糖または※HbA1c高値といわれたら

1. 血糖値(空腹時)≧126、血糖値(食後)≧200
2. HbA1c≧6.5
上記の両方を満たせば、糖尿病の診断になります。

※ HbA1cとは
血液の中には赤血球があります。赤血球は酸素を運ぶ役割をしているのですが、赤血球の中のHb(ヘモグロビン)と酸素が結びついて酸素を運びます。
このヘモグロビンと血液中の糖が結びついている割合は、血液中の糖が高ければ高いほど増えます。これを利用したのがHbA1cで、採血時から過去1.2ヶ月の平均血糖値を反映するので、糖尿病の診断、経過観察に有用とされています。

HbA1cは、従来は日本での基準JDSが用いられていましたが、世界標準のNGSPに移行しました。当院では、NGSP値を用いて説明いたします。NGSP値は、従来のJDSに比較しておおよそ0.4高い数字となります。

 

糖尿病の薬

糖尿病の薬に関しては、大きく分けて内服薬とインスリン注射があります。

内服薬には、インスリンの分泌を促すもの、インスリンの感受性を改善するもの、消化管での吸収を抑えるものなどがあります。
内服薬は単独で用いることもありますが、併用することもあります。
状況によってはインスリン注射と併用することもあります。
薬には、1日1回で済むものもあれば、1日3回内服しないといけないものもあり、また、低血糖の副作用の心配があるものとないものがあります。
その人にあった薬を内服することが大事です。

また、最近はHbA1cのコントロールも大事であるが、低血糖を起こさないことを重視する傾向にあり、低血糖を起こしにくい薬を用いて厳格なコントロールをすることが理想とされています。

インクレチン関連薬について

近年は、インクレチン関連薬が相次いで発売され、注目されています。
インクレチン関連薬は、血糖が高い時だけインスリンの分泌を促すため、単独で用いる際は低血糖になりにくく、すい臓を疲弊させることなく、むしろ保護するということで注目されています。

SGLT2阻害薬

尿中に糖を排泄させ、その分のカロリーを減らすお薬です。このため、体重減少と血糖のコントロールと2つの良い点を有しています。

SGLT2阻害薬は、2015年5月から長期処方が解禁になり、使いやすくなりました。

血糖コントロールの指標

血糖コントロールの指標としては、空腹時血糖、食後血糖、HbA1cをよく用いますが、最近食後血糖の指標として1,5-AGもしばしば用いられます。

HbA1cは過去1-2ヶ月の平均血糖の指標です。血液中の赤血球にふくまれるヘモグロビンと血液中の糖の結びついた割合です。血液中の糖が高いと、ヘモグロビンと結びつく割合が増えるので、値が高い方がコントロールが悪いということになります。

1,5-AGは過去数日間の食後血糖の指標となります。糖が尿中に失われると1,5-AGも尿中に失われ、値は低くなります。すなわち、低い方がコントロールが悪いということになります。尿中に排泄される糖の閾値は、若干個人差があるのと、食品に含まれているので食事摂取状況によりややばらつきがあります。

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