病気解説
胃がん
胃がん は胃の粘膜にできる悪性腫瘍で、日本では依然として多いがんの一つです。しかし、早期の胃がんは自覚症状がほとんどありません。そのため、症状が出てから受診すると進行しているケースが少なくありません。
ピロリ菌感染は最大のリスク因子です。胃がんを早期発見するためには症状が出る前の検査が重要です。
検査
胃カメラ
内視鏡治療が可能な超早期がん(粘膜がん)を見つけるには、胃カメラが最も適しています。
胃バリウム検査
バリウムと発泡剤を内服した後、レントゲン透視台の上で身体の向きを変えて撮影します。主に検診で行います。
ABC検診
ヘリコバクター・ピロリ菌の有無とペプシノーゲン法という胃の萎縮の程度と関連がある血液検査の組み合わせで胃がんのリスクを評価します。
胃がんのリスクの評価ですので、胃がんそのものを発見できるわけではありません。毎年行っても有用性は低いです。
胃がんは早期に見つければ、内視鏡治療で完治が期待できる病気です。当院では、苦痛の少ない胃カメラ検査で、胃がん・胃炎・ポリープなどを正確に診断します。
「症状が出る前」の検査が、将来の健康を守る最も確実な方法です。
大腸がん
大腸がん は大腸の粘膜にできる悪性腫瘍で、日本では男女ともに増加しているがんです。 特に40歳以降で発症リスクが高まります。
症状が出てからでは進行していることが多く、無症状の段階での検査が重要です。
大腸内視鏡検査の有用性
大腸カメラ は大腸がんの早期発見・予防に最も優れた検査です。
- ポリープをその場で切除でき、がん化を防げる
- わずかな粘膜の変化も直接観察できる
- 便潜血検査では見つからない病変も発見可能
- 鎮静剤を使用すれば、眠っている間に苦痛なく検査が可能
大腸がんは、早期に見つければ高い確率で治るだけでなく、ポリープの段階で切除すれば“発症そのものを防げる”がんです。
当院では、苦痛の少ない大腸内視鏡検査で、大腸がん・ポリープを正確に診断し、必要に応じてその場で切除まで行います。
「予防できるがん」を確実に防ぐために、定期的な検査をおすすめします。
大腸ポリープ
大腸ポリープ は大腸の粘膜にできる小さな隆起(できもの)で、ほとんどは良性ですが、時間をかけてがん化することがあります。
ポリープの種類とがん化リスク
- 腺腫性ポリープ:がんの前段階となる最も重要なタイプ
- 過形成ポリープ:多くは良性
- 鋸歯状病変(SSL):近年注目されるがん化リスクのあるタイプ
特に腺腫性ポリープとSSLは、内視鏡的切除が大腸がん予防に直結します。
当院では10mm以下であれば検査時にそのまま切除が可能です。
10mm以上のポリープは、合併症のリスクを考慮し、連携病院にて入院の上での治療をご案内しています。
胃の不調(逆流性食道炎・機能性ディスペプシア)
逆流性食道炎 は、胃の内容物(主に胃酸)が食道へ逆流し、食道の粘膜に炎症が起こる病気です。
日本でも増えており、食生活の欧米化・肥満・加齢による胃の働きの低下 などが関係しています。
主な症状
- 胸やけ(胸の奥が焼けるような感じ)
- 呑酸(どんさん)(酸っぱい液が上がってくる)
- のどの違和感
- 慢性的な咳
- みぞおちの痛み
- げっぷ
症状は食後や横になった時に悪化しやすいのが特徴です。
診断方法
- 胃カメラ検査(炎症の有無を確認)
- 症状からの診断
治療について
治療は 薬物療法 と 生活習慣の改善 が中心です。
薬物療法
- PPI(プロトンポンプ阻害薬):胃酸を強力に抑える
- H2ブロッカー:胃酸分泌を抑える
- 胃の動きを改善する薬
- 漢方薬
生活習慣の改善
- 食べすぎ・脂っこい食事を控える
- 就寝前2〜3時間は食事をしない
- 体重管理
- アルコール・コーヒー・炭酸飲料を控える
- ベルトや服をきつく締めすぎない
- 枕を少し高くして寝る
当院での対応
当院では、症状の評価、胃カメラ検査、薬物治療、生活指導まで一貫して行っています。
「胸やけが続く」「のどがつかえる感じがする」などの症状があれば、早めにご相談ください。
機能性ディスペプシア(FD)
機能性ディスペプシア は、胃の動きや感じ方が敏感になることで、 慢性的な胃の不快感が続く病気です。
胃カメラでは明らかな炎症や潰瘍が見つからないのが特徴で、 ストレス・自律神経の乱れ・胃の運動低下 などが関係すると考えられています。
主な症状
- 胃もたれ
- 食後の膨満感(お腹が張る)
- みぞおちの痛み・不快感
- 少し食べただけで満腹になる(早期満腹感)
症状は食後やストレス時に悪化しやすい傾向があります。
診断方法
- 問診(症状の経過・生活状況)
- 血液検査
- 胃カメラ検査(他の病気がないか確認)
※胃潰瘍や胃がんなどの器質的疾患がないことを確認して診断します。
治療について
症状のタイプに合わせて治療を行います。
薬物療法
- 胃の動きを改善する薬
- 胃酸を抑える薬
- 漢方薬
- ストレスや自律神経に作用する薬(必要に応じて)
生活習慣の改善
- 食べすぎ・早食いを避ける
- 脂っこい食事を控える
- 規則正しい睡眠
- ストレス対策(軽い運動・休息)
- アルコール・コーヒーの摂りすぎに注意
当院での対応
当院では、症状の評価、胃カメラ検査、薬物治療、生活指導まで一貫して行っています。
「胃が重い」「すぐにお腹がいっぱいになる」などの症状が続く場合は、早めにご相談ください。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群 は、検査で大きな異常が見つからないにもかかわらず、 腸の動きや感じ方が過敏になり、腹痛や便通異常が続く病気です。
20〜40代に多く、ストレスや自律神経の乱れが関係すると考えられています。
主な症状
- 腹痛(排便で軽くなることが多い)
- 下痢・便秘、またはその繰り返し
- お腹の張り・ガスがたまりやすい
- 急にトイレに行きたくなる(切迫感)
症状はストレス・緊張・食事内容で悪化しやすいのが特徴です。
診断方法
- 問診(症状の経過・生活状況)
- 血液検査・便検査
- 大腸内視鏡検査(他の病気がないか確認)
※IBSは「除外診断」といって、他の病気がないことを確認して診断します。
治療について
症状のタイプに合わせて治療を行います。
薬物療法
- 腸の動きを整える薬
- 便秘型・下痢型に応じた薬
- 便の性状を整える薬
- ストレスや自律神経に作用する薬(必要に応じて)
生活習慣の改善
- 規則正しい食事・睡眠
- 脂っこい食事、アルコール、カフェインを控える
- 適度な運動
- ストレス対策(深呼吸・軽い運動など)
当院での対応
当院では、症状のタイプに合わせた治療選択、生活指導、必要に応じた検査を行い、 患者さんの生活の質(QOL)向上を目指します。